教官 | CM総論家 |
教科(講座) | あのCMもってどうよ |
投稿者 | |
投稿日 | 2021年02月07日 |
評価 | ど鬼 |
テスト | |
レポート | あり |
出席 | あり |
コメント | 皆さんは大成建設のCMのシンガポール編をご存知であろうか?金曜ロードショーを見ているとほぼ確実に流れていたCMなのであるが、放送当時かなりネタにされていた。
内容についての大まかな説明をすると主役の綾乃が開始まで後10分の同級会に「自分はいけない、今シンガポールにいて、橋を作っているから」という旨のLINEを送る。その後には、困惑している同級生のカットインが入る。綾乃はヘルメットを締め、現場に向かうというものである。如何であろうか?現実にいたらほぼほぼ痛いやつ扱いされること間違いなしである。そして、ネットにおいても「自己語り乙」「聞いてねぇよ」などなど肯定的とは言えない意見が飛び交っていた。
では、何故大成建設はこのようなCMを作成したのか?どう考えても、前向きな感想をもらえるとは考えにくいCMである。その理由を私なりに考えることにしてみた。
その1:話題性が欲しかった。
唯一考えられる有力な説であろう。いわゆるネタに走ったということである。しかし、このCMの監督を務めたのはかの有名な「新海誠」氏である。そして、綾乃の声は女優の「長澤まさみ」、挿入歌は「スキマスイッチ」と錚々たるメンツが参加している。このメンツを携えて、おふざけ半分の、意図の全くわからないCMを作成するのは正直、感性を疑う。そのため、この説は有力ながらもナシとなってしまう。
その2:童話にしたかった
結論から言うと、同級生との交友を大事にしなよ、もし無理そうだったら早めに連絡しなよ、とCMを通し、伝えたかったのである。それを、反面教師感を出し、童話のような展開にしたかったのではないかと考える。仕事を頑張り、見事、シンガポールへの単身赴任が決定。当然、心は浮き足立つ。どうせなら、同級会直前に伝え、格の違いを見せつけてやろう。そういった考えが果たして綾乃になかったと言えるか?いーや、言えない。何故なら、もし仮に上記の考えがなければ、直前ではなく、同級会の誘いがきた時に断っているであろう。そして、CM内でのサムイセリフを吐くこともなく、端的に事情説明するはずである。しかし、ここで、こういった意見が来るかもしれない。「綾乃は同級会に行きたくて直前までキープしてたんだよ」と。いやいやいや、そんなことはない。行けないと分かれば前日、最悪当日に、はや目に連絡するだろう。
と、童話説がかなり有力になりつつあるが、ここである疑問にたどり着く。一体何のために…?そう、こういった内容なら正直CMを作成するまでもない。と言うか、大成建設の一切関係がない。金持ちの道楽ということも考えられるが、少なくともこれをみて、大成建設に就職しよう、家を建てるときは大成建設にしようかなと思う人間は物好きを除き、かなり少数派であろう。となるとこの説もナシということになる。
最後の説:特に意味はない
これに尽きる。言いたいことも特になく、ただ単に、私たちはこういったメンツを使い、これほどの規模感で、CMを作成することができます。という、他社に向けてのメッセージだったのではないかと私は考える。その結果、ごちゃごちゃな内容であっても良いではないか。何故なら、私たちは凄いのだから。たしかにそういった目線で見れば、あらゆる企業のCMもそうである。しかし、特にこのCMにはその匂いがぷんぷんする。
したがって私は最後の説を最も正しそうである説として認定する。 |
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