教官 | 中原中也 |
教科(講座) | サーカス |
投稿者 | 中原文也 |
投稿日 | 2021年12月02日 |
評価 | 仏 |
テスト | |
レポート | なし |
出席 | なし |
コメント | これでも詠んで、元気を出しな。
これでも読んで、元気を出しな。
元気を出しな。それはどこから?
元気を出しな。もしやおれから?
元気が出るよ。出て行くよ。
元気が出るよ。もう戻らない…
今夜はそんな『サーカス』。
幾時代かがありまして
茶色い戦争ありました
幾時代かがありまして
冬は疾風(しっぷう)吹きました
幾時代かがありまして
今夜此処(ここ)での一(ひ)と殷盛(さか)り
今夜此処での一と殷盛り
サーカス小屋は高い梁(はり)
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒(あたまさか)さに手を垂れて
汚れ木綿(もめん)の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
それの近くの白い灯(ひ)が
安値(やす)いリボンと息を吐(は)き
観客様はみな鰯(いわし)
咽喉(のんど)が鳴ります牡蠣殻(かきがら)と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
屋外(やがい)は真ッ闇(くら) 闇の闇
夜は劫々と更けまする
落下傘奴(らっかがさめ)のノスタルジアと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん |
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