教官 | 金井 |
教科(講座) | コンリテ |
投稿者 | おにや |
投稿日 | 2021年04月05日 |
評価 | ど仏 |
テスト | |
レポート | 時々あり |
出席 | 時々あり |
コメント | 春は素晴らしい。鼻孔をくす ぐる沈丁花の香りに弾む君の笑顔を、桜が讃える。夏が待ち遠しい。 僕の名を呼ぶ君の声に、蝉時雨も蚊帳の外へと消える。 秋が待ちきれない。茜色の空を眺める君は灯火のように儚く、美しい。冬は 「お前、何気持ち悪い文章書いてんの?」はんじょう!?え、どうして?いつの間に? 「いや、ここ楽屋だろ。台本読んでんのかと思ったら気持ち悪りぃ。 春だの夏だの、お前引きこもってるから分かんねえだろ。」はんじょう、 それは文学に対する冒売だよ。「好きな子でも出来たのかよ。」そ、それは。 「まあいいや。ほら、リハーサルの時間だから行くぞ。」楽屋から去る背中に言葉は出ず、溜め息と共に紙は丸めて窓から投げ捨てた。春風に乗り紙屑は青空を舞う。2 人の恋の行方は、捨てられた紙屑はどこへ向かうのか。おにやの本当の気持ちを 唯一知る紙屑にもその行方は分からない。冬は忘れない。はんじょう、君が産まれた季節だ。 |
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